2013/04/24

[感想文]村上春樹「1Q84」


概要

長いです。とにかく長い。

村上春樹の長編は「蛍」という短編が「ノルウェイの森」の元になっていたり、「泥棒かささぎ」が「ねじまき鳥クロニクル」の元となっていたりするが、単純に短編が長編化されているというわけでもなく、たとえば第二作の「1973年のピンボール」で主人公の追憶にのみ登場する直子というキャラは、さらにディティールを与えられて「ノルウェイの森」のヒロインのひとりとして登場している。

1Q84はそのスタイルの総決算というか、これまでの全作品を注ぎ込んだような作品だった。読んでいて常に過去作の影のちらつく作品ではあるのだが、海辺のカフカやねじまき鳥クロニクルあたりの長編は一度しか読んでおらずかなり忘れているので、過去作どうこうはなるべく置いておいて、1Q84という作品単体について思ったことを書き記しておく。